写真をスキャンし、オルゴールのようなハンドルを回すことで写真のデータから変換された音を奏でるデバイス。本作品は画を音に変換するというアイデアから始まり、写真をみて懐かしむ感覚と、オルゴールにまつわるノスタルジアのイメージに共通点を見出し、二つの体験を一つにまとめ、お互いの回顧性を強め合うことを試みた。スキャナを通して読み込まれた写真は白黒のデータとなり、X軸が時間軸、Y軸が音階となり、ハンドルを回すと左側から順に進み白の部分を認識した時点で音が鳴る仕組みとなっている。実際に手でハンドルを回して自分のペースで音を奏でるという行為は体験を強める結果となった。